「自分は大丈夫」と思っていませんか? 若者も腎不全・肺炎のリスク!避難生活での命を守る健康対策
2025-07-08

ESSEonline(エッセ オンライン)
災害発生後、インフラが復旧するまでの間、避難生活を送ることは、心身ともに大きな負担となります。 災害が落ち着いたとしても、衛生環境の悪化やストレス、睡眠不足などにより、感染症のリスクが高まるのです。 特に注意が必要なのは、若者も例外ではないということです。
国際災害レスキューナースの辻直美さんは、国内外の30件以上の被災地で医療支援を行ってきました。 彼女は「丈夫で健康な人でも、災害時は感染症にかかりやすくなる」と警鐘を鳴らします。 なぜ、若者もリスクが高いのか? そして、避難生活で命を守るためには、どのような健康対策が必要なのでしょうか。
避難生活がもたらす健康リスク
辻直美さんは、災害時の健康リスクについて次のように説明します。
- 断水による衛生環境の悪化: 水道が止まってしまうと、手洗いや生活用水の確保が困難になり、不衛生な環境で生活せざるを得なくなります。
- 睡眠不足: 環境の変化や騒音、不安などから、睡眠の質が低下しがちです。
- 体力消耗と免疫力低下: 避難生活は肉体的にも精神的にも疲労が蓄積しやすく、免疫力が低下します。
- ストレス: 災害による精神的なショックや将来への不安は、心身の健康に悪影響を及ぼします。
これらの要因が重なることで、腎不全や肺炎といった重篤な病気のリスクが高まるのです。 特に、若者は体力に自信があるため、「自分は大丈夫」と思ってしまいがちですが、油断は禁物です。
命を守るための健康対策
では、避難生活で健康を守るためには、どのような対策を講じるべきでしょうか。 辻直美さんにアドバイスをもらいました。
- 手洗い・うがいを徹底する: 石鹸やアルコール消毒液を活用し、こまめな手洗い・うがいを心がけましょう。
- 十分な睡眠をとる: 可能な範囲で睡眠時間を確保し、リラックスできる環境を整えましょう。
- バランスの取れた食事: 避難所では食事が限られることがありますが、栄養バランスを考慮し、できるだけ多くの野菜や果物を摂るようにしましょう。
- 適度な運動: 体を動かすことで、血行を促進し、ストレスを軽減することができます。
- ストレス解消: 家族や友人とのコミュニケーション、趣味に没頭するなど、自分なりのストレス解消法を見つけましょう。
- 体調の変化に注意: 発熱や咳、腹痛など、体調に異変を感じたら、早めに医療機関を受診しましょう。
災害はいつ起こるか分かりません。日頃から防災意識を高め、避難生活での健康を守るための知識を身につけておくことが重要です。
情報源: 国際災害レスキューナース 辻直美さん