「運が良い」発言で批判浴びる鶴保参院予算委員長、小泉農相も擁護せず - 能登半島地震への配慮欠如が波紋
2025-07-09
読売新聞
自民党の鶴保庸介参院予算委員長が、能登半島地震を「運が良い」と発言したことで、大きな批判を浴びています。この発言を受け、自民党の森山幹事長が鶴保氏に厳重注意。鶴保氏自身も謝罪と撤回を行いましたが、与野党からの批判は止みません。小泉農相も擁護せず、事態は混迷を深めています。
発端は「運が良い」発言
問題の発言は、9日に和歌山市内で開かれた記者会見でのものです。鶴保氏は、地震をきっかけに都市と地方の「2地域居住」の取り組みが進展したと説明する中で、「運が良いことに能登で地震があった」と発言しました。この発言は、被災地への配慮が欠けているとして、SNS上を中心に大きな反発を呼びました。
幹事長から厳重注意、謝罪と撤回
批判が広がる中、自民党の森山幹事長は鶴保氏に電話で厳重注意しました。鶴保氏は9日の記者会見で改めて謝罪し、「被災地への配慮が足りなかった。陳謝の上、撤回する」と述べました。しかし、謝罪だけでは収まらず、与野党からは「被災地の心情を無視した発言だ」といった批判が相次いでいます。
小泉農相も擁護せず
この問題について、小泉農相は9日の閣議後記者会見で質問に対し、「かばうことはできない」と述べ、鶴保氏の発言を擁護しませんでした。この発言は、自民党内でもこの問題に対する深刻な認識を示唆するものとして、注目を集めています。
今後の影響と2地域居住の課題
今回の発言は、被災地への配慮の重要性を改めて浮き彫りにしました。また、政府が推進する「2地域居住」の取り組みについても、地震のような災害時のリスクや、被災地の心情に配慮する必要があるという課題が指摘されています。今後、政府は今回の問題を教訓に、より慎重な姿勢で政策を進めていく必要があるでしょう。
今回の件は、政治家の発言一つが、被災地の心情に大きな影響を与えることを示しました。今後の発言には、より一層の配慮が求められます。